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高森明勅
2022.9.30 08:00皇室

安倍元首相「国葬儀」で秋篠宮殿下より上位の待遇の4人は?

去る9月27日、日本武道館で安倍晋三元首相の「国葬儀」
が執り行われた。
これに伴って様々な報道が行われたものの、しっかりと
取り上げられなかったと思われる事実を紹介しておく。


開式に先立って、会場に入った参列者は立ったまま、

喪主の安倍昭恵夫人以下のご遺族を待つ。
ご遺族が入って席まで来ても、立ったまま秋篠宮殿下以下の皇族方を待つ。
ところが、皇族方が席まで来られても、やはり立ったまま、
この日、最も大切な方々をお待ちされた。


皇族方よりさらに後に会場に入られたのは、
上皇・上皇后両陛下の
使者である上皇使(じょうこうし)
・上皇后宮使(じょうこうごうぐうし)、
さらに最後に天皇・皇后両陛下
の使者である勅使と皇后宮使がご臨席になった。

勅使と皇后宮使は席まで来られると(席はご遺族の“さらに前”の最前列に設けられた)、
それぞれ(勅使→皇后宮使の順番で)直ちに座られた(この時、皇族方はまだお立ちのまま)。
その後、司会に促されて一同は着席した。

弔辞の後も、勅使・皇后宮使が最初に(勅使→皇后宮使の順番で)
「ご拝礼」(その際、参列者一同は起立)、次に上皇使・上皇后宮使が
(上皇使→上皇后宮使の順番で)ご拝礼、その後、秋篠宮殿下以下皇族方の
「供花」、葬儀委員長・岸田文雄首相の「献花」、
ご遺族の献花、さらにその他の参列者の献花…という
順番で続いた。

国家的儀式における勅使・皇后宮使、上皇使・上皇后宮使
の立場の“重み”が際立った。

追記

9月28日、「The Tokyo Post」に拙稿
女性君主・女系君主は立憲君主国では当たり前」が公開された。
このタイミングなので英国のチャールズ3世新国王の即位に触れたため、
プレジデントオンラインと重なる部分があるのはご容赦願いたい。
短い文章ながらより包括的な議論を提示できたと考えている。

【高森明勅公式サイト】
https://www.a-takamori.com/

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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